加齢黄斑変性は高齢化社会の進行に伴い、患者さんが急増している病気で、加齢(老化)により黄斑部に出血や水がたまり、視力が低下する進行性の病気です。
自覚症状としては、視力低下、物が歪んで見える、見たい所が見えない(中心暗点)などがあります。原因としては、加齢(老化)、喫煙、遺伝の3つが関連する、とされますが、未だ不明です。また、診断は、蛍光眼底造影検査で行いますが、最新鋭の光干渉断層計(OCT)を用いると、簡単かつ正確に捉えられ大変診断に有効です。現在のところ、飲み薬や目薬だけで変性を治し視力を回復させる方法はありませんが、下記のような新しい治療法が広く行われています。
1.抗VEGF阻害剤硝子体注入
2.光線力学療法(PDT)
3.1と2の併用治療
なお、上記の最新治療法をもってしても、病気以前の状態に見え方を完全に改善することは困難ですが、視力を改善・維持することができるようになってきております。また、加齢黄斑変性と一言で言っても病気のタイプによって同じ治療法でも効果はさまざまです。患者さんそれぞれの病状に合わせて各専門医が適切な治療法を選択します。